「自走なら交通費は無料」と言いそうになった話

「自走なら交通費は無料でいいのでは」と、作っている途中で自分が言いそうになった。 自走というのは、店の車で送迎せず自分の車や電車で現場へ向かうキャストのことで、7月30日に設定を足した。 自走をオンにすると配車計画に送りもお迎えも立たず、必要ドライバー数にも数えない。 配車監視には「自走キャスト(N件)— 送迎の便は立てません」という水色のパネルを出す。 これが無いと、便が立たないのを計画の不具合だと疑われるからだ。 ここまでは送迎の話で、迷ったのはその先のお金の話だった。

請求は変えない、行き先を変える

自走なら店の車は動いていない。だからお客様への交通費も無料でよさそうに見える。 でも移動の実費はキャスト本人が払っている。ガソリン代も電車賃も、店が負担しなくなっただけで消えてはいない。 なので請求は従来どおり、移動時間の段から出す交通費をそのまま頂くことにした。 この直感は根強くて、あとで自分がうっかり触らないように、コードのそのすぐ上に 「自走なら交通費が無料になるべき、という直感で算出を触らないこと」と注意書きを残している。 変えたのは行き先のほうで、8月9日に、自走キャストのぶんの交通費はバック率を掛けずに実費全額を本人の取り分へ足すようにした。 上の画面がそれで、60分コース19,600円に65%を掛けた12,740円に、交通費の2,000円がそのまま乗って14,740円になっている。 隣のキャストたちは送迎ありなので、交通費は従来どおり店の取り分のままだ。

精算画面の日次タブ(営業日 2026-08-21)。キャストごとの行が並び、かおりの行だけ「取り分 ¥31,460 / 交通費(自走) ¥4,000」合計 ¥35,460 と表示され、開いた明細に60分フリー ¥19,600・65%・¥14,740(うち交通費 ¥2,000)と180分フリー ¥28,800・65%・¥20,720(うち交通費 ¥2,000)の2行。他のキャストの行には交通費の表記が無い
デリヘル管理サイトの精算画面。自走した日だけ「交通費(自走)」が率とは別建てで乗る(画面はデモデータです)。

合計だけでは誰の実費か分からない

作ってみると、交通費を総額でしか持っていなかったのが足を引っ張った。 3人で向かう予約では主担当と別便の追加キャストで交通費が分かれるのに、予約には合計しか無い。 誰の移動の実費なのかが分からなければ、誰の取り分に足すかも決まらない。 そこで予約を確定するときに主担当ぶんと別便ぶんを分けて焼き付けるようにして、内訳の無い古い予約は「総額から別便ぶんを引いた残りが主担当ぶん」と読むことにした。 自走かどうかも、バック率と同じで完了した瞬間の値を予約に焼き付ける。 そうしないと、本人が設定を切り替えた瞬間に確定済みの明細が動いてしまう。締めた数字は動かない、という今週の頭に書いた約束はここでも守る。 この一連の規則はテストを9本書いて、PHP側の計算とSQL側の集計が同じ額になることまで縛った。 設定ひとつから配車・請求・取り分の3か所が芋づるで動いた機能で、「無料にしない」と決めた瞬間がいちばん長かった。