用件だけ言って切られた電話を、保留の予約にする

電話で用件だけ言って切る人がいる。「今日の21時にれなちゃん、90分で、中洲のほうで」。AIが復唱を始める前に、通話はもう終わっている。 7月20日に、こういう通話をなんとかしてほしいと言われた。AIが聞き取った内容をカードにして「反映」ボタンを出すだけでは、結局その場で誰かが押すまで予約が存在しないからだ。

ボタンのあるカードと、ないカード

着信・録音の一覧で開いた1人のお客様の通話履歴。上の通話には紫の「AI抽出の予約内容」と「予約フォームへ反映」ボタン、その下の通話には青の「ホテル・お部屋番号のご連絡」と「予約へ反映」ボタン、いちばん下のAI応答の通話には緑の「AIが自動処理: 予約を保留で作成しました」の表示だけがあり、ボタンは無い
動くマニュアルの画面で撮ったもの(名前も番号もデモデータです)。

着信の履歴には、AIが読み取った内容のカードが3種類並ぶ。紫のカードは新規予約の候補で「予約フォームへ反映」のボタンが付く。青はホテルや部屋番号の連絡で「予約へ反映」。 そして緑の「AIが自動処理」には、ボタンが無い。押すものが無いのは、もう済んでいるからだ。

自動で済ませるのは、AIが応対した通話で、お客様が同意の前に切ってしまったときだけ。しかも、キャストとコースと日時が決まっていて、お客様が誰か分かる(登録済みか、名乗りがある)ときに限る。 途中で店の人に取り次いだ通話や、最初から人が受けた通話は、以前どおり提案止まりにした。人が聞いていたなら、人が決めればいい。

それでも確定はしない

自動で作る予約は、必ず保留にした。このデリヘル管理サイトには、AIが同意まで取れた予約をそのまま確定にする設定があるのだが、その設定が入っていても、切電後に作ったものは保留のまま通す。 復唱していない。合計金額も言えていない。お客様は「伝えた」つもりでも、こちらは「聞いた」だけで、確かめ合っていない予約を確定と呼ぶのは無理がある。

同じ理由で、指名料は乗せないことにした。7月27日に決めたことで、お客様が自分からキャストの名前を挙げた通話だけ指名として扱い、こちらが薦めたキャストを受け入れただけならフリーのまま作る。 切電済みのお客様には金額を案内できない。そこへ勝手に上乗せして、あとで揉めるのは店だ。

場所の扱いにはひとつ例外を置いた。場所の話がまったく出なかった通話は「場所未定(仮)」で受け付ける。 一方で、ホテル名らしきものを言っていたのに特定できなかったときは、自動では作らずカードに残す。仮にしてしまうと、聞き取れた手がかりが予約から消えて、人が読み替える余地まで無くなるからだ。 お客様のNGや営業時間の確認で弾かれたときも、同じくカードに落ちる。

保留を放っておけない理由

保留のまま残った予約は、受付画面の要対応の欄に「保留のままの予約があります」と出続ける。これは自動処理より2日早い7月18日に足したもので、きっかけは別の問題だった。 確認されない保留が残っていると、次にそのお客様から電話が来たとき、AIがその予約を前提に話してしまう。出しっぱなしの帯は、その混乱を防ぐための催促だ。

つまり、切電後の自動処理は、予約を作って終わりではなく、必ず人の確認の列に並ぶようにできている。AIが済ませたのは「忘れないように書き留める」ところまでで、決めるのは人のままだ。 ボタンを無くしたのに、人の仕事は減っていない。減ったのは、押し忘れだけでいいと思っている。

明日は、AIが聞き取ったホテル名が1文字違っていたときの「もしかして◯◯でしょうか」の話を書くつもりだ。