返却の手順書に、ドライバーの規格を書いた

借りたものを返すときの手順書に、ドライバーの規格まで書いてあるのは珍しいと思う。 うちの安全デバイスの返却案内には「T5のトルクスドライバーで側面のカバーを開けて」と書いてある。 細かすぎるのは分かっている。それでも削らなかった理由を書いておく。

端末は借り物、中のSIMは店のもの

安全デバイスは買い切りではなく貸し出しで、やめるときは返してもらう。 6月の終わりに返却の申し込みを作ったときの案内は、箱に詰めて送ってください、で済んでいた。 ややこしくなったのは7月からだ。端末に入れる通話用のSIMを、店が自分の名義で契約する形に変えた。 すると返却のときに、うちの持ち物の中に、店の持ち物が挿さったままになる。

SIMは店の契約なので、うちからは解約できない。 端末だけ送り返して安心していると、通信料が毎月引き落とされ続ける。 逆にSIMが挿さったまま届くと、今度はうちが他人の回線を預かることになる。 だから手順のいちばん上を「先にSIMを解約する」にして、2番目を「SIMを抜く」にした。 抜くには特殊なネジを回す必要があり、道具の名前を書かないと、ここで手が止まる。 抜かずに届いたSIMは復元できない方法で破棄する、とも書いた。あとから「返してほしい」と言われても応えられないからだ。

安全デバイス管理の画面に重なった「安全デバイスの返却・弁済について」の案内。SIMの解約、T5トルクスドライバーでのSIMの取り外し、箱詰め、返却先への発送、受領後の月割の返金という5つの手順と、紛失・故意破損のときは1台あたり15,000円を弁済する説明が並ぶ
返却方法の案内。返却先の住所と振込先は伏せて撮っている(画面はデモデータです)。

お金の話を先に全部書く

返すときに揉めるのは、たいていお金だ。 なくしたらいくらか。払った年間利用料は戻るのか。最初のセットアップ費はどうか。 聞かれてから答えると、どう答えても後出しに聞こえる。 なので、なくした・わざと壊した端末は1台あたり15,000円、年間利用料は残りの月の分を月割で返す、セットアップ費は返さない、の3つを案内に並べた。 返金の見積もりは申し込んだ時点の金額を控えておく。 端末を受け取ると契約が自動で終わり、あとから計算すると0円になってしまうので、振り込む段になって本来の額が分からなくなる。

同じ文面を、申し込みの直後に届くメールにも載せている。 ここは一度しくじった。メールを裏の順番待ちに積む作りにしていたら、届かないことがあった。 画面には「メールでお送りしました」と出るのに来ない。返却の案内でこれをやると、最初の一歩から信用を落とす。 その場で送る形に直した。 同じ日に、申し込みのボタンを連打すると借りている台数より多く返却を申し込めてしまう穴も塞いでいる。

このデリヘル管理システムでは、借りている端末が1台でも残っているあいだは、店そのものの解約に進めない。 全部が「返却済み」か「弁済済み」になって初めて先へ行ける。 冷たい作りに見えるかもしれないが、解約したあとに端末の行方を追いかけるほうが、お互いずっと気まずい。 返送に同梱する宛名ラベルには、端末ごとに「SIM取り外し済み」のチェック欄を付けた。

明日は、そのSIMをなぜ店に契約してもらうことにしたのかを書く。